アルメニアの社会制度

Labour Code労働法

アルメニアは国際労働機関の加盟国です。労働法は、国際基準に従って雇用者の保護と労働者の権利を守るように定められ、世界の状況に伴い定期的に更新されます。労働法はいかなる類の差別をなくすように定義されています。16歳から(特別なケースでは14歳から)働くことが出来、その際に法的権利と保護を受けることができます。定年は63歳です。

アルメニアの法律は、自国の企業が雇った従業員だけを労働力構成要因とするのか、それとも外国の企業が採用した従業員もアルメニアの労働力構成の一部とするのかを規定していません。失業保険、出産手当、二歳未満の子供に対する育児手当が主な社会保険になります。雇用形態は、定年までの正社員雇用、もしくは期限付きの定期契約社員が主流です。早期に退職届を出すことで、従業員自身が契約を終了させることも出来ます。また、労働法により、雇用者は正当な理由であれば労働契約を終了させることが可能です。会社を再組織する際や、従業員が与えられたポジションに不適合であったり(この場合、従業員の勤務期間に応じて、2週間から2ヶ月ほど前から事前に告知する必要があります)、試用期間中に満足のいく結果が得られなかったり、任務を全う出来なかったり、信頼関係がなくなった場合などが正当な解雇理由に当たります。

しかし、手続きが適切に行われかつ記録されたかどうかを確実にするためにも、こういった手当ては必ず取る必要があります。例えば妊娠中の女性が従業員にいた場合、医師の診断書を受け取った日から出産休暇後一ヶ月が経過するまで、雇用者は彼女を解雇することは出来ません。有給の出産休暇は妊婦の状態によって変化しますが、140日から180日取るよう定められています。この有給は社会保障基金から一部賄われます。また母親となった従業員は、無給ではあるものの子供が3歳になるまで育児休暇を取ることができます。この間、彼女のポジションは確保されることになります。

従業員は、週休二日制の場合20日以上、週休1日制の場合24日以上の年次休暇を取ることが出来ます。休暇手当は休暇の始まる3日前までに支払われなくてはならず、そうでない場合、雇用者はさらに手当付の休暇を与えるよう義務付けられています。学業と平行して働いている従業員はより多くの休暇手当を得ることが可能です。

 

Human Capital 人的資本

アルメニアの高等教育機関は27の国立学校と41の私立学校から構成されています。授業はアルメニア語(及び他8つの外国語)で 行われ、年間6万人以上の生徒が入学します。人口の65%が17歳から59歳までの労働者であることから、こうした人的資本はアルメニアで最も価値ある資本としてみなされています。2001年の全国調査では、識字率は全体の人口では99.4%(男性は99.7%、女性が99.2%)。そして小学校から中等教育学校までの教育年数は12年です。UNDPの調査によると、13歳から33歳までのグループでは30%以上がビジネスを英語で行えるほど習熟しているとのこと。アルメニアにおいて英語は、アルメニア語とロシア語に続いて、3番目に良く使われる言語です。

 

Social Security 社会保障制度

アルメニアの社会保障制度は年金受給者から、労働者とその扶養家族の職場での事故、障害給付金、病気・出産手当や家族手当までをカバーしています。アルメニアの社会保護制度は国民への社会的支援や貧困の改善において重要な役目を担っています。現在の年金制度(PAYG; Pay As You Go)は「世代間の連携」を基礎に作られています。基本的には、雇用者と従業員、個人事業主は国家予算へ義務社会貢献という形でまず支払い、そこから年金が後に支払われるという制度になっています。

この社会制度は改良が重ねられており、2014年1月には年金制度改革の結果として「多階構造年金制度 (Multi-Pillar Pension System)」を実施しました。

現行の年金制度(PAYG)は、必須コンポーネントと任意コンポーネントという新しい2つの柱によって補完されることになります。任意コンポーネントは2013年に、必須コンポーネントは2014年に発効します。このコンポーネントの枠組みの中で、従業員は給与から貢献金を支払うことで、後に国庫負担額と共に自分たちの年金口座に振り込まれます。年金基金の規則と法の規則で定められた投資方針により、年金貯蓄は適格担保に投資されます。(www.mss.am, www.epension.am, www.abcfinance.am).